相鉄海老名駅整備事業での鉄骨不具合の件

掲題の件について市民の方から問い合わせがありましたので、こちらに会議録の抜粋を載せさせていただきます。令和3年3月定例会と6月定例会の経済建設常任委員会の場で公式な報告がなされました。資料については当日配布はされておりますが、こちらへのアップは控えさせていただきます。概要はお分かりになるかと思います。駅舎については整備主体が市ではありませんが、そういった点も誤解が多いようにも感じています。そういった部分の説明は下記にて公式な形で行っていただいておりますので理解の助けになるかと思います。

令和3年3月定例会 経済建設常任委員会 報告事項にて

◎まちづくり部長 報告事項 相模鉄道海老名駅整備事業についてご報告申し上げます。
 本事業につきましては、一般社団法人海老名市地域公共交通協議会を設置し取り組みを進めている事業となります。
 このたび、駅舎改良工事の工事主体でもある相模鉄道株式会社より、現在の工事の進捗に係る情報提供がございましたので、その概要をご報告させていただきます。
 資料をご用意させていただきました。詳細につきましては市街地整備課長から説明させていただきます。

◎市街地整備課長 それでは、お配りいたしました資料に基づきご説明させていただきます。
 資料1枚目をご覧いただきたいと存じます。
 本事業は、国土交通省鉄道局所管の鉄道駅総合改善事業・形成計画事業として位置づけられておりまして、平成27年度から取り組んでいるものです。
 ご承知の部分もあろうかと思いますが、まず「1 事業概要」についてご説明させていただきたいと思います。
 最初に、本事業の計画概要ですが、記載のとおり、大きく4つの事業を位置づけさせてもらっております。
 事業主体は一般社団法人海老名市地域公共交通協議会となります。この協議会の概要につきましては後ほど触れさせていただきたいと思います。
 次に、具体の工事の受託者ですが、これは相模鉄道株式会社となります。
 本事業の補助対象事業費は約64億円となっております。
 事業着手は平成27年度からで、冒頭申し上げました国の鉄道駅総合改善事業・形成計画事業の補助制度を活用して推進しているところでございます。
 この事業に対する補助率ですが、国と市がそれぞれ3分の1以内を協議会に対して負担しております。
 では、資料下段にあります図にて、一般社団法人海老名市地域公共交通協議会の位置づけについての概要をご説明させていただきます。
 図の下のほうになるのですが、赤枠で囲っている部分が事業主体となる組織の構成でありまして、本事業は、海老名市、相模鉄道、小田急電鉄、JR東日本の鉄道事業者3社、神奈川中央交通、相鉄バスのバス事業者2社、地元の代表者の方、オブザーバーとして、国土交通省及び神奈川県の関係部局の方、これらで構成する協議会を事業主体として取り組んでいる事業ということになります。
 市は、駅舎改良事業の事業主体であります協議会に対して、事業費の3分の1以内を負担するとともに、協議会の事務局を担う立場となっております。また、相模鉄道は、協議会の構成員であるとともに、協議会からの委託を受けまして具体の工事を進める立場となっております。駅舎改良事業に対しては、国も事業費の3分の1以内を協議会に対して補助しておりまして、相模鉄道は事業費から国と市の補助金を除いた費用を負担する、こういった仕組みになっております。具体の駅舎改良工事につきましては、協議会から委託を受けた相模鉄道が工事主体となって推進しております。
 以上が相模鉄道海老名駅整備事業の概要となります。
 次に、資料の一番下段、「2 相模鉄道(株)からの情報提供」になります。
 このたび、工事主体であります相模鉄道より、現在の工事の進捗に係る情報提供がございました。別紙をご覧いただきたいと存じます。
 この資料は、工事主体であります相模鉄道がホームページ掲載により周知を予定している内容となります。
 冒頭、架設が完了した鉄骨の一部に不具合が発生したこと、原因を特定するための調査を行っていること、開業スケジュールに遅れが生じる見込み、お客様の安全を最優先、列車の運行に支障のないことが記載されております。
 【概要】に示されている中段の図をご覧いただきたいと思います。上が横から見た立面図、下が上から見た平面図となります。ともに資料の図の右側が現在の改札口、東口ロータリーのある側になります。左側が横浜方面となります。
 2020年4月から架設を進めていた鉄骨の一部において、鉄骨の高さが設計値よりも低い数値となっていることが判明したとのことですが、具体的には、この図のピンクで示す箇所が架設済みの鉄骨となります。青枠で囲った箇所において事象発生の確認がされたとのことです。このことによりまして、本事象の原因究明のため、架設した鉄骨を一時解体しまして、地盤状況の調査及び躯体等の健全性調査を実施中であります。
 次に、【今後の予定】ですが、市からも強く要望しているところでもありますが、駅舎を部分的に使用開始できるようにスケジュールを見直していくことが記載されております。
 なお、相模鉄道では、ホームページでの周知に合わせ、最下段に記載の相鉄お客様センターで問合せ対応を行うとの予定となっております。
 現時点では、工事主体であります相模鉄道による原因究明中の段階でもありまして、状況の第1報とさせていただきますが、市としましても、原因の究明はもちろんのこと、対応策の検討を早急に進めてもらうことが先決であると考えているところです。協議会の委託を受けまして鉄道事業者が行うこの工事も、市が北口広場整備も行うわけですが、これらは駅の利便性の向上、まちづくりの観点からも重要な事業となります。鉄道事業者に対しては、事業の早期推進に向けた対応策の検討、適切な情報提供を今後も要望してまいります。
 以上、大変雑駁な説明とはなりますが、報告とさせていただきます。

○委員長 説明が終わりました。
 これより質疑、意見に入ります。質疑、意見のある方はどうぞ。

◆久保田英賢 委員 北口ができるこの工事自体が遅れる可能性が出てきたと今聞いてきて理解をしたのですけれども、では、そもそもこのことが市とどういう関係があるのかというところを聞いていきたいと思うのです。もともと相鉄の駅舎の工事の事業であるのですけれども、鉄道事業者だけではなくて、この図を見ると、ここに地元の代表の人が入っていたりとか、市が入っていたりとかという、そういう組織の中でこの事業を進めていると理解をしたのです。何でそういうような形になっているのかというその背景に関してお伺いしたいと思います。

◎市街地整備課長 鉄道駅ですけれども、当然ながら交通の結節拠点としての機能を有しているのみならず、周辺の施設と一体となってまちのにぎわいを形成し、地域の活性化を図る上で極めて重要な役割を担うことが期待されているところでございます。このことから、鉄道駅の総合的な改善に向けまして、鉄道事業者だけではなくて、都市側、海老名市の事業も一体的に行っていくのが鉄道駅総合改善事業ということになってまいります。そのこともありまして、国費も活用させてもらって推進している。
 当初は、相鉄海老名駅の整備を目的としまして、相模鉄道、海老名市、地元代表者、オブザーバーを構成員とした相模鉄道海老名駅整備協議会として取り組んでいたものですが、法改正に伴いまして、海老名駅周辺だけではなくて、地域全体を対象とした交通施策の検討を加えるということも必要になってきましたので、JR東日本や小田急電鉄、神奈川中央交通、相鉄バスといったバス事業者も加えて一般社団法人化した、先ほど説明申し上げました協議会を設立したところです。協議会においては、駅舎整備における事業内容の決定や協定の締結、これに基づく負担額の支出、市内交通網に関する計画協議について、社員総会などを経て執行している、こういった仕組みになっているということでございます。

◆久保田英賢 委員 となると、駅舎ではあるものの、駅周辺に関わる様々な企業もしくは地域の人たち、そういう人たちの組織をつくって、こういう事業を進めなければならないという理解でいいのですか。

◎市街地整備課長 こういった協議会という組織をつくって進めていくということで、国の補助金等の制度も有効に活用させていただいているということでございます。

◆久保田英賢 委員 分かりました。海老名駅の整備事業というのがそういう形ででき上がっているということに関しては理解しました。
 一方、先ほど市街地整備課長もお話しされていた、海老名市としては駅の北口広場の整備というものを進めていると思うのですけれども、この整備のことと今の駅舎のこととというその関係性に関してご説明いただきたいと思います。

◎市街地整備課長 以前から相鉄の海老名駅の横浜方に改札口を設置したいという要望は上げさせてもらってきたところです。相鉄の海老名駅整備事業によりまして、実現に向けてそれも具体的に動き出したのだというものになります。市としましては、新たに横浜方に改札口が設けられるのに合わせて、利用者の利便性を高めたいということで、北口広場を、これにも国費を活用しながら、これは市の事業として整備推進を図っているものです。当然ながら北口広場の整備は、新たな鉄道事業者が設置する改札口につながる昇降設備ですとか、そういったものの整備をしていかなければならない。駅舎整備事業の進捗と大きく関わる事業となってまいりますので、鉄道事業者とも連携を図りながら進めているといったものになります。

◆久保田英賢 委員 もう1回整理をすると、駅舎の関係の部分に関しては協議会が進めるもので、駅舎の改良を受けて、市としては、利便性を広げていきたいから北口広場の事業を進めている。同時進行なのかとは思いますけれども、その部分に関しては、駅舎の部分は、事業体としては協議会が行っていって、北口広場に関しては市がその事業の主体者であるという理解でいいですか。

◎市街地整備課長 そのとおりでございます。

◆久保田英賢 委員 事業の成り立ちに関しては今の説明で分かりました。となると、今ご説明していただいた資料の中でも、相鉄からの情報提供という形のものですけれども、この主体は協議会ですから、市ではないのだろうと理解をしていますが、でも、市もこの協議会に入っている中で、そもそもこの不具合があったということ自体は、市はどのタイミングで報告を受けて、どういう理解をされてきたのかというところをお伺いしたいと思います。

◎市街地整備課長 工事の進捗状況につきましては、協議会の中で適宜報告を受けているところでございます。今回の不具合事象につきましても秋頃に一報をいただいておりました。ですが、施工者であります鉄道事業者側も、発生事象の規模や程度を調査中の状況であったことから、早急に精査を進めるよう市としても要請してきたところでございます。原因究明のための対応などについて、今年の2月の協議会で報告があったことから、今回、その状況を本委員会でも報告させていただくものでございます。今後も協議会を通じまして状況等については確認し、適宜情報提供に努めたいと考えているところです。

◆久保田英賢 委員 提出された2枚目の資料を見ると、まだ原因の特定ができていなくて、これからいろいろと地盤の状況調査を行っていくみたいなことがあるのですけれども、そもそもこれ、当初の計画だと、どれぐらいの時期で完成して供用開始になる予定だったのかというのをお伺いしたいと思います。

◎市街地整備課長 北口改札の供用開始につきましては、この事象が発生する前の段階においては令和4年の春を予定していたところでございます。

◆久保田英賢 委員 となると、この状況を今から調査するとかいうことで、いろいろと工事の見直しなんかもしていかなければならない。そうすると、まず延びる可能性があるのではないかということであったり、もしくはこの話を聞いていて一番心配するところが、先ほど協議会に対する市の負担金が3分の1ありますよということで、これは全体で64億円の3分の1という理解なのだと思います。このことが起きたことによって、市がまた財政的な何か負担を強いられる可能性があるのかないのか、その辺の見解に関してお伺いしたいと思います。

◎市街地整備課長 現在、原因の究明中という段階ですので、原因の究明によりまして対応も決まってくるのであろうということになりますが、事業の遅れを最小限にとどめるためにも、工程の見直しを含めた検討を市としては鉄道事業者には求めていく考えでおります。
 それから、委員ご指摘の補助金の関係ですが、これにつきましては、今回の事象に伴う補助金の増額は、補助制度のルール上からもちょっと難しいものと考えているところです。

◆久保田英賢 委員 難しいものということは、もう基本的に負担はしていかないということだということでいいのですか。

◎市街地整備課長 そのように考えてございます。海老名市としては、補助金の増額には現時点で対応する考えはないということです。

◆久保田英賢 委員 不具合ということですけれども、今市が把握されている具体的な不具合というものがどんなものなのか。相鉄のことだから、余り言えるところと言えないところともしかしたらあるのかもしれないのですけれども、一応協議会の中に入っている市としても把握すべきことだと思いますし、我々も理解をする必要があると思うので、発表できる範囲の中でその不具合というものがどういうものなのか、お伺いしたいと思います。

◎市街地整備課長 架設した鉄骨の一部において、その鉄骨の沈下の事象が発生しているという報告を受けております。管理基準値では、設計値のプラスマイナス10ミリという基準があるのですが、最大で54ミリの沈下が出ている箇所があるという報告を受けております。現在、相鉄から工事を受託している施工者側でこの原因の特定と全容把握のための調査を実施していると伺っております。

◆久保田英賢 委員 私もその工事に関しては、正直、だから、どうなのだろうというところが分からないところではあるのですけれども、数ミリのところが50ミリからとなると、相当なことなのだろうと思うのです。さっきもちょっとスケジュール感のことを聞いて、令和4年4月、もともと北口改札は令和2年の予定が令和4年になってというところで、こういうことが起きると、また相当ずれるのかななんて思うのですけれども、調査中なので分からないと思いますが、どれぐらい工事が遅れる見込みと聞いているのか。聞いていないのかもしれませんけれども、想定しているのかということと、あとはさっき伺った駅舎の問題と北口広場はそれぞれ別ですよと言っていながらも、駅舎と北口は密接な関係というか、一緒のもので使っていくものだと思うのです。そのことによって、市がもともとやろうとしていた北口自体にも影響があるのかどうなのか、お伺いしたいと思います。

◎市街地整備課長 繰り返しになりますが、現在原因究明中で、その原因が特定された上で対応策を検討して示されていくということになると思いますので、現時点でどのぐらい延びるかというのはまだ具体に示されているところではございません。ただし、今遅れる懸念は示されているわけですから、海老名市としても進める北口広場の工事というのは連携していかなければならないので、影響はあると考えています。ただ、ご存じのとおり、鉄道駅というのは長いですから、それを例えば工区を分けるだとか効率的な作業を進めるといった見直しのやり方によって、海老名市の関わっている北口については予定から大きくずれることがないように、利用ができるような方策についても今後考えていきたいと思っているところです。

◆久保田英賢 委員 市民の利便性がすごく向上される。まして私の地元、上今泉の人たちは非常にこのことを楽しみにして、R2からR4になったところで結構何でという話もあったのです。もちろん市の責任ではない、誰の責任だということではないことも理解をしているのですけれども、市の役割としては、全体の中で、例えば、北口だけの部分、この図を見るところで言うと、北口改札の箇所とこの場所とはずれているから、北口の部分だけを先に進められないのかとか、そういうような要請というのをしていくような考えがあるのかないのか、伺いたいと思います。

◎市街地整備課長 大前提としまして、工事箇所が中心市街地、交通量も激しいところでやっておりますので、作業ヤード等も限られているという厳しい状況の中で工事を進めているという前提条件はあります。ただし、先ほど申し上げましたとおり、かなり規模の大きい事業でもありますので、海老名市としては、北口の開設というのですか、利用できる時期については早期にできるように工程の見直し、作業の工夫というものは強く要望していきたいと考えております。

◆久保田英賢 委員 お金のことを言うと、どうかとも思いますけれども、市も財源を使ってこの事業に関わっている立場の中で言えば、市民の利便性の向上ということに関しては進めていく責務はあると思いますし、工事でこういう不具合が出てしまったからしようがないのですだけではなくて、市の立場としては、市街地整備課長も先ほどおっしゃっていましたけれども、強い思いの中で、しっかりと駅舎の部分、一部がだめだから全部がだめではなくて、今、相鉄と小田急の乗換口部分に関しても、1回下りて、また上がってとしなければならなくて非常に不便なこともあるし、その辺も遅れていくのかなと思いますから、そういうできるところからしっかりとやっていってもらうというところの部分に関しては、はっきりと強い立場の中で要望していっていただきたいと思いますし、北口広場というものを地元の方々も非常に楽しみにしている、駅前商栄会の方々なんかに関しても、そういう意見も出ています。この事実は多分まだ知らないと思いますけれども、そういうところに関しても丁寧な説明というものもしっかりしていっていただきたいと思いますし、何よりもこの状況が動いていく中に関しては、随時しっかりとした報告をしていっていただきたいということをお願いして、終わります。

◆日吉弘子 委員 今日いただいた資料の相鉄ホームページ掲載記事ということで、これはいつ相鉄がホームページに載せるのか、まず伺いたいと思います。

◎市街地整備課長 本日ご報告させていただいた資料の別紙ですが、これは相模鉄道がホームページで公開することを考えている内容となっておりまして、相鉄では、この内容等につきまして社内決裁を経て、本日以降速やかに社のホームページで公開するほか、駅での掲示による周知も図っていくと伺っているところです。

◆日吉弘子 委員 今言われた駅での掲示、それというのは相鉄がやることなので、今何とも言えないかもしれないのですけれども、鉄道利用者の方と、あと海老名市民全体、令和4年にと思っている方が、久保田副委員長からも今あったように、その辺というのは何か差が出てしまったりすると、今はっきり言うと、市街地整備課長のお話ですと、どれぐらいとかと言えないではないですか。だから、ここに書いてありますけれども、今後の様子によってみたいな、そういうちょっとアバウト、しようがないのですが、そういうような周知という感じでよろしいのでしょうか、伺いたいと思います。

◎市街地整備課長 現時点では、今日ご報告させてもらった内容の報告になってくると思いますが、当然鉄道事業者のほうで原因究明が進んで、また対応策が決まってくるということになれば、協議会も関係してくるわけですが、必要な情報はそれぞれ提供していくという形を取っていくものと考えております。

◆日吉弘子 委員 分かりました。私たちなんかも、例えば市民の方から聞かれた場合は、別にあえてこっちから言うあれでもないのですけれども、今言われたとおりのことでお答えをしておこうかなと思います。鉄道つながりではないのですけれども、ロマンスカーミュージアムも4月19日にオープンしますし、本当に鉄道って、海老名にとってもすごいポテンシャルでありますし、大事な魅力だなと思っていますので、また今後ぜひよろしくお願いします。

◆松本正幸 委員 鉄骨不具合箇所、聞いた中では地盤沈下と私は解釈したのですけれども、それでいいのかどうか伺いたいと思います。

◎市街地整備課長 その辺も含めて現在原因を究明中でございますが、いずれにしましても、先ほど言いましたとおり、設計値の中ではプラスマイナス10ミリの範囲だったら許されるところが54ミリずれたという状況だということでございます。

◆松本正幸 委員 原因が特定された場合というのは、この部分だけでなくて、全体に影響するということも考えられるのですか。

◎市街地整備課長 まさにそれは原因が究明されないとちょっと分からないところではありますが、可能性としては工事範囲全てを確認する必要はあると思っております。

◆松本正幸 委員 想像以上に時間がかかりそうですね。そういう面では、しっかり早めに原因を特定して進めていただきたいと思います。

令和3年度6月定例会 経済建設常任委員会 報告事項にて

◎まちづくり部長 それでは、相模鉄道海老名駅整備事業につきましてご報告させていただきます。
 本事業につきましては、本年3月の当委員会において、駅舎改良工事の状況につき、ご説明させていただいたところでございます。その後の状況につきましては、先月、5月27日になりますけれども、海老名市地域公共交通協議会令和3年度定時社員総会が開催されまして、その中で、駅舎改良工事の主体でございます相模鉄道株式会社より進捗報告を受けましたので、本日の委員会でご報告させていただきたいと存じます。
 詳細につきましては市街地整備課長から説明させていただきます。

◎市街地整備課長 それでは、相模鉄道海老名駅整備事業についてご説明させていただきます。
 相模鉄道海老名駅整備事業は、一般社団法人海老名市地域公共交通協議会が事業主体となって進めている事業ですが、駅舎改修工事につきましては、一般社団法人海老名市地域公共交通協議会から委託を受けた、相模鉄道が工事を進めているといったものになります。
 それでは、A3横使いの資料、相鉄海老名駅整備事業についてをご覧いただきたいと思います。
 資料は、5月27日に開催された地域公共交通協議会総会で報告された内容に基づいたものになります。
 最初に、「1 これまでの報告事項」ということで、本年3月の本委員会における報告内容を簡単にここで振り返らさせていただきます。
 3月10日の経済建設常任委員会では、工事主体であります相模鉄道から、架設が完了した鉄骨の一部に不具合が発生したこと、それから、原因を特定するための調査を行っていること、開業スケジュールに遅れが生じる見込み、お客様の安全を最優先、列車運行に支障のないように対応しているといった工事に係る情報提供があったことについて、本委員会にご報告させていただいたところです。その後、鉄骨に係る事象の原因究明について調査が進められてきておりますので、協議会に報告された内容に基づき、本委員会にもお伝えさせていただきます。
 最初に、「2 調査の概要」となります。鉄道事業者では、鉄骨架設工事における不具合事象の原因究明に向け、大きく2種類の調査を実施してきております。1つ目は、地盤状況の調査として、Aに示します基礎杭近傍におけるボーリング調査を行っております。これは、基礎杭外側から1メートル離れた位置においてボーリングを実施しまして、改めて杭ごとの支持層の深さを確認し、基礎杭の施工記録にある杭の深さと照合するといった調査となります。
 2つ目は、健全性調査としまして、Bに示します全長コア削孔調査を行っております。これは、基礎杭全長にわたりまして中心部に穴開けを行いまして、杭体のコンクリートの充填不足や材料分離などがあるかないか等、杭の施工品質を確認するための調査となります。
 資料の右側に移らさせていただきます。「3 現時点での調査結果概要」です。図をご覧いただきたいと思います。図は、相鉄の海老名駅を上から見たものとなりまして、資料右側が現在の改札口方面、左側が横浜駅方面となります。図の中の丸印が、杭のおおむねの位置を示しておりまして、合計で30か所となります。先ほど申し上げた地盤状況を調べる基礎杭近傍におけるボーリング調査につきましては、本年4月28日までに、基礎杭全て30か所に対して調査を完了しておりまして、その中でブルーの丸で示します4か所において、支持層への未達の可能性を確認したという報告を受けております。
 次に、杭の健全性を調べます全長コア削孔調査につきましては、グレーの丸印の4か所を除く全ての箇所において、杭の下端部に不純物、スライムと言っているのですが――がありまして、杭の健全性に問題があるといったことを確認したという報告を受けております。
 以上が、5月27日の総会の場で、相模鉄道より報告があった、調査に係る最新の進捗状況となります。
 最後に、「4 今後について」でございます。現在、相模鉄道では、工事に係る建築法規上の関係機関協議を進めるとともに、工程の見直しなど、基礎杭の不具合を是正する対策を検討中とのことです。工程の見直しにおいては、新設する駅舎を部分的に使用開始していくことを前提に、北口改札の先行整備、現在の工事に伴う仮設旅客動線の切り回しなどの早期解消が図られるように検討中とのことでありまして、このことについては、市としても引き続き強く要望していきたいという考えです。
 なお、現時点では、本年秋頃の工事再開を目指している状況となっております。本件につきましては、地域公共交通協議会で進捗等を確認し、引き続き議会にも情報提供させてもらいたいという考えです。
 以上、大変雑駁な説明となりますが、ご報告とさせていただきます。

○委員長 説明が終わりました。
 これより質疑、意見に入ります。質疑、意見のある方はどうぞ。

◆日吉弘子 委員 3月10日のときにも大きな事業でもありますし、鉄道利用者とか、市民の方への周知の方法とかはどうですかということでご要望させていただきました。今までの周知の仕方と、あとは逆に利用者の方からとか、例えば市民の方から問合せがあったら状況を伺いたいと思います。

◎市街地整備課長 利用者への周知と問合せ状況ですが、まず、問合せの状況についてから先にお答えさせていただきます。
 5月27日に開催された協議会の総会の中で、市からも問合せ状況について同様の質問を鉄道事業者にさせていただいたところです。相模鉄道からは、これまで、これは3月に最初に周知してからということですが、これまで6件の問合せを受けておりまして、全てスケジュールに関するものであったということ、それから、スケジュールが確定次第、周知を図る旨を回答して、問合せに対しては対応したという回答をいただいたところです。現在、ご存じかもしれませんが、相模鉄道のホームページ、それから、相鉄海老名駅での周知掲示を行っておりますが、今後の対応が明らかになっていくのに併せて、周知についてもしっかり行ってもらうように市からも伝えてまいりたいと思っております。

◆久保田英賢 委員 そもそも論なのですけれども、資料のボーリング調査のこと、30分の4か所で支持層への未達の可能性を確認したとあるのですが、専門家ではないので、分からないので、もう少し聞きたいのですけれども、この支持層の未達の可能性があると、どういうことが起きてしまうのか、また、全長コア削孔調査の健全性に問題がある、不純物があるというのがどういう状態で、このことによって、これも同じなのですけれども、どういうことが起きてしまうのかというようなこと、問題があるということは分かったのだけれども、このことがあることによってどういうことが懸念されているのかというところの辺をご説明いただきたいと思います。

◎市街地整備課長 まず、支持層に届いていないということは、しっかりとした地盤に対して杭が届いていないという可能性があるということになりますので、構造物を上にしっかり造っていったときに、それを支えていくことに問題が生じてくるということになろうかと思います。それから、もう1つ、不純物の関係なのですが、これも同様なことが言えるのですが、スライムといって、どろどろとしたようなものが含まれていることが分かったということですので、これも同様に、そういうものがあると、構造物を建てていくときにやはり問題があるということが想定されるので、改修しなければならないといったことになろうかと思います。

◆久保田英賢 委員 素人ながら、聞いていると、とても大変なことが起きているのかなということで、もちろんこのこと自体は地域公共交通協議会と建設を担われている会社との話だと思うので、それはそれでしっかりやってもらうことなのです。今聞いていることだけでも、例えば素人ながら、それを元通りに直すというのかな、ちゃんと当初のとおり設計どおりに物を造ろうとすると、相当な労力というか、時間がかかるということだと思うのですが、この間のご説明をいただいた以降、こういう状況が分かったということの中で、実際のスケジュール、秋から工事が再開できそうだということなのですけれども、終わりはどの程度の遅れでこの駅舎ができ上がることを想定されているのか、それとも、まだ相鉄側でも想定ができていないのか、その辺をお伺いしたいと思います。

◎市街地整備課長 まず、事象としてはやはり大変なことだと私どもも理解しているところです。決して特殊な工事ではなくて、通常、鉄道事業者であれば、他地区でも行われている工事ですので、本来あってはならない事象が発生しているのかなという認識であります。ただ、まだ現在、資料中にも、調査中の箇所があって、9月には工事再開を目指すということで、今考えているところですが、全体の工程については、調査結果が実際に判明しないことには、現時点では明確にできない状況があります。ただし、できるところについては、特に既存の駅舎改修の部分については、先にどんどん進めていくとか、そういった対応はしていく必要があると考えているところです。

◆久保田英賢 委員 ちょっと記憶の中ですけれども、当初の予定では、令和4年春の供用開始の予定だったというところが、こういう状態だったら相当遅れるだろうと。資料の中にも書いてあるけれども、北口改札先行整備と、我々が関わるところはまさにそこだと思うのですね。地元においても、北口は海老名駅前商栄会の皆さんを含めて期待されていたところだと思います。これ、地元との話の中で、この辺の状況というのは、海老名駅前商栄会だけではないと思うのですけれども、近隣に対しての説明というのはどういう状況になっているのかお伺いします。

◎市街地整備課長 現時点で、この杭に関わる不具合事象が発生したことについては、ご説明はしていません。というのは、まだ詳細が決まっていないという状況もありますので、これについては、今後明らかになっていく中で、いろいろ対応については検討していくことになるのかなと思っております。

◆久保田英賢 委員 ここまでのことが出てきているので、遅れることも間違いないというところだと思いますし、一部皆さんもこういううわさではないですけれども、ホームページを含めて、我々も関わりがあるところで話をしたりとかというところもあるので、どこか、できれば早いタイミングの中では、一度こういうようなことで、市としての考え方ですよね、工事自体のことに関しては市が何か言えることではないと思いますので、市としての考え方のお示しはぜひしていっていただいたほうがいいのかなと思いますし、前のときにもお話をしましたけれども、横浜側を使ってという部分がやれる可能性はあるかもしれないということもご説明があったと思いますし、何せ、今の相鉄線の小田急との乗換えが結構大変なところなので、その部分に関しても何か対応ができる可能性があるかもしれないというお話があったと思うので、その点に関しては引き続き、鉄道事業者、工事関係者と話してもらって、できるだけやれるところを進めていっていただくことを要望して、終わります。

◆松本正幸 委員 この杭、専門家が見て、今、かなり困難な状況なのですけれども、例えば工事を大幅に見直すということは考えているのかどうか、伺いたいと思います。

◎市街地整備課長 当然、今回の事象の発生によってスケジュールにもずれが生じてきておりますので、原因が究明され次第、それに合った適切な対応を図っていくということになってこようかと思います。

◆松本正幸 委員 原因の内容によっては全面的に大幅に変えるという、そういう部分も考えられるということですか。

◎市街地整備課長 まだ現在の段階では原因が分かっていない、それから、責任関係も明確になっていないという状況ですので、それが分かってから対応を考えていくということになってまいります。

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