先日、ヤングケアラーの調査結果についてショッキングな内容が報道されていました。一定数いるとは言われてはいましたが、具体的に示された数字には驚いた方は多かったのではないかと思います。

対象となった公立中学2年生で5・7%、公立の全日制高校2年生で4・1%が家族の世話をしていた。平日は平均4時間をケアに費やし、勉強や自分のための時間が取れない。孤立しやすい傾向も浮かび上がった。

毎日新聞社説 2021/4/15 抜粋

国で立ち上がった「ヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチーム」でも対応が検討され始めていると思います。海老名市でも、私自身、間接的にそういった方の話も聞いており、対応が必要であると感じていたところです。

海老名市での財政的支援としては、国の困窮者自立支援制度やひとり親世帯への支援制度をベースにしたものがあります。また、併せて相談支援もあります。子どもに対してもスクールライフサポートがあり、十分かどうかは別にして一定の財政支援はなされているものと考えます。しかし、生活の上ではどうかと言えば、金銭的には生きていけたとしても、子どもであれば学習面も含めて暮らしていくうえでの難しさというものもあります。兄弟が多ければ、親は働いていて(場合によっては病気で働けないケースもあると思いますが)、兄弟がいれば兄弟の世話や家事をしなければ生活が回らず、そういった子がヤングケアラーとなる。そうなると勉強どころではありません。どのようにして、生活を安定化させるのか。今まさにそういったケースが増えている可能性も指摘されています。そこに対して、現状のサポート手段は行政としては、あまり手立てを持てていないというのが現状だと感じています。物的な支援が必要だからです。直接的な支援組織を立ち上げていく、人が関わっていく、関わる人を増やしていく、この事でようやく解決できる可能性が出てくるのではないかと感じています。とはいえ、国の議論には期待もしています。問題が表面化したということをまずは良かったと考え、次につなげていきたいですね。

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