議会報告会で質問のあった項目です。委員会付託というのは、通常の流れの中では議員全員が出席する本会議に議案が提案されますが、その後、6~7人が出席する委員会が開催されます。そこで議案の審議を行うために付託をするか、本会議場で判断をして採決を行う即決に分かれます。この即決を行わずに、全てを委員会で審議することを原則としないのはなぜかという質問でした。
回答した内容は次の通りです。
2点目として「議案について委員会付託を原則としないのはなぜか?」という質問をいただきましたので、この件についてお答えさせていただきます。
こちらは昨年の議会改革検討会で提案があり、議論を行っています。提案理由としては、委員会付託とすることで、議案を詳細に調査・検討することができるが、即決の場合は本会議場での議案審査だけとなり、質疑が制限されるため十分に審議することができないとして、各議案に対して原則として委員会付託とすることが提案され議論がなされました。
その際に出た意見としては、大きな論点として2点が挙げられると思います。
まず「これまでに委員会付託したとしても質疑が行われない実例があった」という点です。
検討会での意見としては、
- 付託案件に対する委員会での質疑が行われないという実態があったことから原則付託には必要性を感じない
- 委員会審査で質疑がない場合の委員長報告に違和感がある
- 委員会審査で質疑がないような案件に職員を拘束することには問題がある
といった意見がある一方で、
- 委員会に付託し、事前に所管に聞き取ったうえで、質疑がなければそれでかまわない
- 委員会で質疑がないことは恥ずかしいことではない
といった意見がありました。
そしてもうひとつが、「議会運営委員会で議案ごとに都度決定している」という点です。
検討会での意見としては、
- 効率的な議会運営を行うために委員会付託とその省略の議案の振り分けを行っている。逆に全ての議案を省略しているわけでもない。
- 議運での付託、即決については議運での議論による結果であり、それぞれに理由がある
- 議案については許される範囲で所管へのヒアリングなどの事前準備をすることで原則付託は必要なくなる
といった意見がある一方で、
- 議運での付託即決を協議するのはあっているのかもしれないが、基本的には付託で進めてほしい
- 本会議の質疑が5分という制限があり十分な審議ができないのではないか
- 特に臨時会では即決としないで委員会付託とすべき
といった意見がありました。
これらの議論を経て、議会運営委員会で協議を行った結果、現状の通り、付託か即決かを都度、議会運営委員会で図る方式が採用されております。