議会報告会で質問のあったものです。会派で答える内容でもないので、広報委員会でということで私の方から回答させていただきました。比較的、わかりやすいという評価だったので、こちらでも載せさせていただきます。原稿は、元々私の方で作成して、その後、広報委員会の了解を得て私が発表をする形で行いました。
回答内容の元原稿を載せておきます。中継の方では、少し補足を付け加えているので、動画を見ていただいた方がわかりやすいかもしれません。
「請願・陳情時の陳述をネット中継しないのはなぜか?」という質問をいただきましたので、この件についてお答えさせていただきます。委員会のネット中継と委員会での陳述機会の確保については、平成25年からの議会改革の中で議論がなされ導入されているものです。議会改革での議論が始まるまで委員会での陳述機会は確保されていませんでした。議会改革の議論の過程で、委員会のインターネット中継導入と同時に委員会での陳述機会の確保についても議論がはじまりました。そして、先に委員会での陳述機会の確保は導入が決定されています。
陳述機会の確保導入にあたっての危惧されたことは、請願者・陳情者は一般の市民の方であり、陳述に対して一定行われる質疑についても不慣れだと想定されたことです。そうすると、適切な受け答えとなるのかも含めて、不慣れな場でのやり取りを会議録上で記録として残し続けることになった場合、本人の名誉に傷をつけることにもなる可能性はないのかといった議論がなされました。結果、会議録への記載等は行わないことになりました。
さらに、その後の委員会のインターネット中継導入にあたっては、当初からネット上でのプライバシーの問題が危惧されていました。これは他市でも問題となっていました。考え方としては、まず、議員は公人であり、その発言を含めてネット上で公開されることは当然であるとされました。しかし、請願・陳情をおこなう市民は一般の方であり、その方々についてはネットでの公開は行うべきではないとされました。そのため、現在も、傍聴者はもちろん、一般市民だけではなく市の職員についても必要以上に映りこまないように、定点カメラの角度調整など配慮がなされております。そこで、手法として当時の他市議会と同様に、陳述中は、暫時休憩として陳述者を保護しつつも、審査にあたっての陳述機会の確保を行うことが望ましいとされ運用が開始されています。
当初は、音声を6階フロアに流すこともせず、委員会室のみでの運用で始まっていました。その後、傍聴者が多くいた場合に、審議を行う第一委員会室に入りきれない傍聴者がいたことがあり、その際の傍聴者間の公平性確保の観点から、陳述時の陳述者の音声を6階フロアにだけ流す運用に変更がなされています。
いずれにしても、請願・陳情時の陳述をネット中継しない理由につきましては、陳述者の保護を目的としております。