正式名称は、「令和5年度消防団員幹部教育指揮幹部科現場指揮課程」を受講しました。この研修は、毎年行われていますが、海老名市消防団からは1名参加で、副団長と分団長会役員で交互に受講しています。今年は分団長会役員の番ということで、私が持ち回りで分団長会長を仰せつかっているためにお鉢が回ってきました。初日は、チェーンソウで木材を切ったり、ボートを漕いだりと大規模災害時の個々対応の訓練と火災防御の座学、2日目は実際の想定訓練です。
各自治体の団長・副団長か分団長クラスが集まる研修ですので、火災発生時に消防団が常備消防よりも先に到着した、あるいは大規模災害で消防団だけで対応しなければいけない状況を想定して、実際の模擬家屋に状況確認して放水を行う火災初動訓練が行われました。フラッシュオーバーとバックドラフトの現象の違いを繰り返し説明され、煙の色で火災の進行度を考え、昨今の建物の耐熱性能や密閉度を考えた空気遮断を含めた消火の方法論など、これまでとにかく水を出しての消火をいかに早く行うかの前提で動いていましたが、燃焼の三要素である「熱」「可燃物」「酸素」の除去をを考えた理論も前提にした消火に力点を置くことの重要性を説かれたと理解しています。(水による消火は熱の除去になります。)
また、地震による津波発生時の避難誘導と倒壊建物からの救助区連も行いました。こちらは実際に消防団が指揮本部を立てて各部隊に指示を出すことを想定した訓練で、その必要性を感じた訓練となりました。基本的には、通常火災では現場指揮本部はありますが、常備消防が担っており、初動対応や指示の出し方、その際の情報の集約などは考えてこなかったこともあり、やっていることは知ってはいても、いざ自分で行うとなった場合には色々と課題を感じる場面が多かったです。
いずれも落ち着いたら分団の訓練にも取り入れたいと思いましたし、自治会の自主防災隊との連携などについても考える必要があると感じました。まずは机上訓練で指揮経験を増やすことが大事でしょうか。